安全に運転が出来るための練習方法とは
運転の練習方法
2020年7月10日
安全に運転が出来るための練習方法とは
車の運転を練習すると一言でいっても、誰にどのような練習をすればいいのか。
実はここをしっかり選定し、どのようなやり方で練習をするかで効果は変わってくる。
今回のブログでは、具体的にどのような練習を行えばいいのか、企業向け安全運転研修を行っている視点から書いてみたいと思う。
目次
運転操作の練習方法

走る・曲がる・止まるの基礎を徹底して磨く
とてもあたり前の事なので、書く事に抵抗があった・・・
しかし、この当たり前の事を当たり前に出来るスキルは、とても大切なスキルである。
例えば、直線道路を走っている時にはどこを見ればいいのだろうか。
道の先の状況。
え? 具体的にどこを?? 信号? 横断歩道?
沢山ありすぎるのである。しかも前方だけでなく、ルームミラーやドアミラーも活用して後方の様子を、前もって把握しておくことも大切。
曲がる時も、見て考え準備をしておく事が大切だ。
どこまでに、どのくらいの速度にしておくべきか。
曲がる前に何を予測してどこを見ておくか。曲がっている最中は? 曲がった後は?
このように考えてみると
『そろそろブレーキね』『もっとハンドル回して』『スピードをあげて』
このように、理由もなく、目的もない指導方法はただの誘導員になってしまう。
車の運転の基礎である走る・曲がる・止まる この事だけでもなぜそうするのか、その為にはどのように操作をするべきかを理解してもらい、それが出来るような反復練習を重ねて習慣化する必要がある。
もっと深く言えば・・・
そのような操作(運転)をする事が、自分にとってはとても重要であるという意識が本人に芽生えさせることが必要だ。
状況に応じて対応する『パターン』を知る
例えば、駐車車両を避ける場面。
どのあたりから避け始める為の準備をするか。
避ける為にどこをどのように走るのか。
合図を出すのはいつか。安全確認はどこをどのタイミングで見るのか。
このような場面の時は、このような対応をする。という基礎パターンをまず知る事。それが成功する事で、次に同じようなパターンに遭遇しても対処方法を知っているので成功しやすくなる。
この基礎パターンが分かる事で、似たような状況に遭遇した時に応用が出来るのだ。この応用が利かせられるスキルは、もはや運転スキルではない。
それは個々のヒューマンスキル(気づきのスキル)になってくる。
状況判断は経験値が必要になる
運転をしていて判断を求められる場面は多くある。
右折するタイミングをいつにするか。
進むか止まるか。速度を落とすか落とさないか。
いくら交通ルールの知識や、危険回避の方法や円滑な走行方法を頭に詰め込んでも、実際の交通場面で自ら状況判断が出来なければ、運転することはやめるべきだ。
この状況判断がまだ一人では出来ない場合は、同乗者のもとに運転経験を積む事が大切だ。特に、判断を求められる場面を多く経験する。
私個人としては、この状況を早く掴み、どのように走行するかを判断する事が、運転にとってはとても重要であり、常に継続して身につけるポイントだと思う。
車庫入れの練習方法

車両感覚をまずは身につける
後退しながら車を限られたスペースに入庫させる。
その為に、入庫するスペースに自分の車が入れるかどうかを把握する事が必要になってくる。
車両感覚は、車に慣れていないとすぐには掴めないので、まずは運転席からの見え方、ミラーを使って見える見え方などを覚え、そこから車の前後左右の長さを把握していく事をオススメする。
後退しながら入庫するので、最後部からの距離感も必要になる。これも、最初のうちは掴みづらいと思うので、実際に車から降りて確かめながら行うと良いだろう。
めんどくさがらずに、車両感覚を身につける為の努力は惜しまずにやろう。
後退前・後退中の確認方法
後方を見ないで下がる人がいる。正確に言うと、ギアをRに入れ下がり始めてから後方を見る。
すべてにおいて言えるが、動く前に見ておく事が鉄則だが、どうしても人は動いていたい衝動が幼い頃から身についているため、なかなか克服が難しいと言える。
後退中も、片側のミラーだけを見ている事や、ミラーだけに頼ってしまうのも、死角箇所の見落としや距離感のズレも生じる危険性があるので、自分の目で直接確かめる事も必須である。
バックモニターを装備している車も見かけるが、バックモニターだけに頼らずあくまで補助的に使うべきである。
徹底した誘導の理解と、車の動きをイメージ出来るようにする
前進時の動きをイメージ出来ても、後退になると、右後ろに下がるにはハンドルをどちらに回せばいいか分からなくなる人もいる。
これは頭の中で、ハンドルを回す事でどのような動きをするのか、感覚で把握が出来ていない為である。この動きをイメージする事が出来るまで、最低限後退の練習は必要になる。
この動きをイメージ出来るようになれば、次は車庫に入庫する際のズレを修正していく作業を行う。左側に寄り過ぎたら真中に入るように微調整。
車庫の形は多種多様であり、車の大きさ、ハンドルの切れ角なども車によって異なるので、ある程度どの車でもどの車庫でも出来るようになる為には、数をこなす必要は出てくる。
車庫入れのやり方は、車の動きを動画で見ながらイメージを沸かせ、実際に自分でやってみながら修正を利かせながら行う事を基本として、ひとつ一つを実践していくと良いだろう。
まとめ

運転の練習をする為のポイントを述べてきた。
今回のブログで書いた事がすべてではないが、必要なポイントはある程度イメージが出来たのではないだろうか。
あとは、誰かに練習をしてもらうのであれば、その指導者の指導スキルが大変に重要になる事も言っておきたい。
指示のタイミング、アドバイス内容、納得できる説明と根拠。
そして何より習う側の意欲・やる気をどう継続させるか。
身についたスキルは、一生に消える事はないので無駄にはならない。ぜひこの事を覚えておいていただき、企業ドライバーとして模範的な運転、仕事の進め方を身につけてもらいたいと感じる。